2010年7月23日金曜日

インプロが息ずく町ブパタルにて


 デュッセルドルフは、ヨゼフ・ボイスが芸術アカデミーで教鞭をとり芸術活動の拠点であった。彼の芸術に対する概念は「人間の行う活動は,労働であれ何であれすべては芸術であり,すべての人間は芸術家である」という言葉に象徴されている。

 60年代,彼はフルクサスのメンバーとなり,ナムジュン・パイク等とも親交があった。美術、音楽,文学等,多くの芸術分野にまたがるイベントを行い,作品制作をパフォーマンスへと導いた。そういったボイスの影響は、ピナ・バウシュ等を輩出する素地となり,デュッセルドルフ近郊の町ブパタールにて開花した。今やブパタルは、インプロビゼーション音楽の世界的メッカとなっている。

 インプロオーケストラが存在するブパタルでは,定期的に楽器を持ち寄って演奏会が催されるなど,今なお盛んな音楽活動が展開されており,世界各地から素晴らしい演奏家がこの地を訪れている。



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